グローリー
舞台は南北戦争の時代。北軍の大佐ショーは初めての黒人部隊の指揮官となった。兵士の大多数は南部からの脱走奴隷だったが、ショーは彼らに誇りと熱気を感じていた……。男たちの栄光を描く感動巨編。
アメリカの南北戦争を描いた戦争物の映画です。アメリカの歴史上南北戦争は外しては語ることのできない史実です。それを忠実に再現しようとした今作は非常に評価するに値する作品だと考えます。 だがプラトーンをはじめとした戦争物を見終えた個人的な感想としてですが、「リアルな戦争物が苦手なのだ!」ということにこの映画を見終わってから実感しました。 これは恐らく志とか勇気がどうのこうのと言っている以前に命の重さってどうなんだ?って思うからなんでしょうが。 脱線しましたがこの映画は54連隊を率いているロバート(マシュー・ブロデリック)がどうにも優男っぽく見えてこれから戦争するんだという雰囲気に見えません。それに途中で突然人格が豹変するみたいになるのが、ちょっと多重人格者っぽい感じがして嫌でした。 それに比して黒人兵士役で出ているデンゼル・ワシントンの鬼気迫る演技には感動を覚えます。やはり一番はあの鞭で打たれるシーンです。何度も鞭で打たれるのに一言もセリフを言わない、いわばあの恥辱に満ちた耐えがたき表情は忘れることができません。さすが助演男優賞を受賞しただけの演技だと感嘆しました。 こういうのを見るたびに戦争の悲惨さがどこにも辿りつかないことを思い知らされます。
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