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「天職を全うしたジュディ」 ジュディ 虹の彼方に Masayoさんの映画レビュー

ジュディ 虹の彼方に Judy

天職を全うしたジュディ

このレビューにはネタバレが含まれています

2020年7月5日 15時08分 役立ち度:0人
総合評価: 4.0
「オズの魔法使い」ー子供の頃、この物語を読んだ人はかなりいるのではないだろうか。
そして「Over the rainbow」の曲を耳にしたことがある人も多いと思う。
その曲を歌うジュディ・ガーランドの歌声は、私は大好きだ。
(でも、実は「オズの魔法使い」の映画は見ていない)
 
映画公開されてから、紹介文などを読んで、ジュディ・ガーランドの壮絶な人生を知った。
ハリウッド映画のようなスケールの大きなショウビズ界にあって、特に天才子役などと言われてた人には、よくあるエピソードではある。 
黄金期の続くハリウッドの映画会社が、専属の俳優、特に才能を見出し、さらに売り出すために、その才能を磨き、伸ばすことにフォーカスするのは当然ではあるだろうが、スケジュールから体型までを完全に支配するというのは、いくら相手が子供だからといえども、全くの人権無視で、恐ろしいと思った。
食事制限をして、食欲を抑えるため薬を与え続け、また、ストレスと過労からくる睡眠障害には睡眠薬で対処、だなんて、人間を相手にしているとはとても思えない。
それは日常生活を破綻させ、時間感覚なんてあったもんじゃないし、体調不良が日常となり、遅刻や、現場放棄したって無理はない。それを本人だけに非を押し付けるなんて酷すぎる。
今なら、パワハラや児童虐待で即訴えられそうだ。
それにしても、あんなに薬漬けになってもちゃんと子供を3人も産めたなんてすごい。
それに47歳まで、歌うことができたというのも驚くべきことではないか。
生活はほとんど破綻していたけれども、子供たちにとっては良い母親であろうとしていたこと、何よりも一緒に暮らそうとしていたところがいじらしい。
でも、そんなささやかな夢さえ叶えることができず、いや、本人はその夢を叶えるために自分の居場所、ステージに向かうのだ。
精神的にも体力的にもギリギリの状態でも、ステージに上がり、観客を前にすれば、生き生きと歌うことができ、感動を多くの人たちに与えられるのだ。
やはり歌うことが宿命づけられた、ある意味、神様にその使命を与えられたのではないかとさえ思える。そう、それこそまさに「天職」。
大好きな「Over the rainbow」が、ラストに、観客と一体となったシーンはもう涙が止まらなかった。(きっとラストにくるとわかっていたけれど)
「もう歌えない・・・」と言った歌詞のその先は
「Birds fly over the rainbow, Why then oh why can't I?
(鳥は虹を超えていく。なのになぜ私はできないの)」
であり、ある意味、自分も虹を超えられるとずっと思っていた、とも(勝手に)受け取った。

ジュディの夫役のルーファス・シーウェル、ジュディのマネージャー役のジェシー・バックリーなど、BBC制作のドラマで見ていた俳優たちが出ていたのも、個人的に嬉しい。(英国俳優のハリウッド進出、最近目立つ)
徹底的に歌のレッスンをして、また、ジュディが大好き、というレニー・セルウィガーの演技、本当にジュディはこうだったんだろうな、と思える本当に素晴らしい演技だった。

途中、ややストーリーが走ってしまった部分は少し残念。
詳細評価
  • 物語
  • 配役
  • 映像
  • 演出
  • 音楽
イメージワード
  • ・悲しい
  • ・泣ける
  • ・切ない
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