本物のピアノコンクールを見ているようでした
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月31日 23時22分
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総合評価:
5.0
本物のピアノコンクールの表舞台と裏側すべてを見ているような映画でした。
4人の出場者の演奏シーンは有名ピアニストら4人がそれぞれの役柄に合った演奏をしていて、コンクールに出てくる架空の課題曲についても有名な作曲家が手掛けているそうで、とにかく本格的です。よく知られている曲も劇中に出てくるので、音楽という一部分だけでもかなり見ごたえがある映画だと思いました。ここまでの本格的な演奏が原作ではどのように表現されているのかとても興味が湧きます。
そこに4人それぞれが音楽とどう向き合うのかという要素が加わり、彼らとコンクールをより身近にリアルに感じることができました。優勝を争うストーリーですが、演奏者同士の戦いというよりは自分自身との戦いというふうに描かれています。世界を目指す若者たちがお互いに影響し合って、自分の考えをコンクールの演奏にぶつけていく様子がとても生き生きとしていて輝いて見えました。特に亜夜の最後の演奏シーンは感動的でもう一度見たいと思える映画でした。