「大切な人に会いに行く」コーヒーが冷めないうちに Ryoさんの映画レビュー

コーヒーが冷めないうちに Café Funiculi Funicula

大切な人に会いに行く

このレビューにはネタバレが含まれています

Ryo

2020年8月12日 15時10分役立ち度：0人

総合評価： 4.0

過去に戻って今を変える、というのはよくある話ですが、この作品は少し違います。この物語に出てくる人たちは、過去の大切な人に会いたいという思いでタイムスリップします。現実にはありえない話なのに、不思議と共感できるオムニバス映画です。
いいなと思ったのは、コーヒーが冷めるまでの間だけタイムスリップしていられるというところです。そんな短い時間でもできることはたくさんあると思うと、後悔しないように生きるには一瞬一瞬がとても大切だと考えさせられます。コーヒーが冷めるまでの間に戻れなかった人、戻らなかった人もでてきます。果たしてその理由とは。
少し残念なのは予告編でしきりに「4回泣けます」とうたっていたところ。お涙頂戴、泣くことを強要されているようで最初は観るのをためらいましたが、本編はそんな単純な話ではなかったので、観てよかったです。同じように予告編で躊躇している人がいたら、ぜひ観てほしいです。泣くもんかと思っていたのに、画面いっぱいに映る松重豊さんの優しい表情に心を動かされてしまいました。