母の愛は強い
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月13日 18時13分
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総合評価:
5.0
東野圭吾作品は小学校の頃から読んでいて大ファンだったのですかさず観ました。
母の愛の強さを感じながらも方向性がおかしくなっていくストーリーは、子どもがどんな姿になってもなお愛し続ける愛の深さと、だからこそ受け入れられない辛い現実の狭間の虚しさを痛感します。
親子のあり方の話だけでなく、脳死を生きているのか死んでいるのかどう判断すべきという課題は観る人の考え方を深めていくすごさを感じました。心臓が止まれば死という考え方なら脳死は生きている、生きているならいつか意識が戻るかもしれない、母のわずかな希望を応援もしたい。
考えさせられる映画だと思いましたが、最後の最後に大きな課題を視聴者に突きつけます。今ここで、この子を殺したら私は殺人になるのか。見た時うわぁぁっと叫びたくなりました。殺人にならないならこの子は死んでいるとなり、殺人なら生きていたと証明される、もし現実にこんな事件が起きたら難しくも悲しい世間に忘れられない事件になるのではないのではないでしょうか。