表と裏を使い分けながら真実を目指す
2021年8月26日 04時01分
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総合評価:
4.0
テロ事件の容疑者として毛利小五郎が身柄を拘束されてしまうという、映画版ならではのオープニングにハラハラさせられました。普段は別居中でケンカばかりしている妃英理が、法律の知識を存分に駆使して小五郎の危無実を証明するために奔走するという展開にも夫婦愛を感じますね。
小五郎の弁護を担当すると名乗り出てくるミステリアスな若手弁護士、橘境子役に上戸彩が抜擢されています。橘が今回の事件に接近してきた本当の理由、さらには彼女が抱えている意外な過去には驚かされるでしょう。父親が逮捕されたことで不安を募らせる毛利蘭を慰めるために、主人公・江戸川コナンが携帯電話越しに工藤新一の声で語りかけるシーンが切ない…
公安の捜査官でありながら「バーボン」のコードネームで黒の組織に潜入中の安室透、その組織を裏切り小学生の姿でコナンに協力する灰原哀。この映画に登場する多くのキャラクターたちが、周りを欺くためにふたつの名前と顔を持っているのが運命的です。
前半は本格的な推理ドラマとして静かに進行していきますが、東京湾のサミット会場を舞台にした後半戦はアクションが盛りだくさんで一気に加速していきますよ。安室が言う「命にかえても守らなければならなもの」とは何なのか、コナンは大切な人を守ることができるのか見届けてあげてください。