本当に大変な戦いです
2021年8月27日 08時30分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
勧善懲悪タイプの水戸黄門型映画だから、気持ちの上では最後はスッキリするんだろうなという感じで見られる作品ですね。でも最後の方向性がわかるからこそ、前半から途中にかけてはドキドキさせてくれないと面白みが半減してしまいます。それが空飛ぶタイヤではよくできているんです。整備不良を疑われて事故を起こしたのではと世間に思われて、ここから小さな会社が無実を証明するのはかなり難しい事です。でも長瀬君が経営する運送会社は、決まった点検をしっかりやる模範的な会社でした。やっていなければ構造的欠陥だったとしても、そこまで調査はすすまなかったでしょう。後は何かおかしいと思って行動してくれる仲間がいた事ですね。全員が赤松自動車を守ろうと団結したわけではなくて、会社を守るために動いたら赤松自動車のためになったという感じでしょうか。財閥系の会社は末端の社員が動いたところで何か変わるわけではありませんが、それぞれの執念が勝ったというところでしょう。最後に事故で家族を失った男性が赤松社長を許してくれたのは、この映画の憎たらしい出演者を全て忘れさせてくれるいいシーンでした。