インド初にして唯一の女性力士へータル・ダヴェーの人生における実際の出来事にインスピレーションを得た作品。中流階級の家庭に生まれ育ったレスリング選手のヘータルは、ふとしたきっかけで相撲と出合って興味を持つが、女は結婚がすべてと考える母親に反対される。幸い父が背中を押してくれて相撲を始めるが、上達への道は遠く敗戦が続く。夢を諦めない彼女は日本へ渡り、厳しい稽古に耐えて弱点を克服していく。異色のインド女子相撲映画である本作のタイトル「ディーディー」は、親しみをこめて女性(とくに姉)を呼ぶ時に付けるコトバなので、さしずめ「お相撲お姉ちゃん」といったところか。コルカタ出身で広告業界を経由したローハトギー監督の履歴は、同郷の巨匠サタジット・レイとよく似ている。
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