作品の雰囲気は良いが淡々と話が進む印象を受けた
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月8日 01時36分
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総合評価:
3.0
司馬遼太郎の長編小説の映画版なので省略される部分が出てくるのは仕方がないと思って鑑賞しましたが、要点をさらって終わってしまったような印象が大きかったです。三成の人物像は詳しく描かれていたのでその点は楽しめる映画だと思います。しかし三成以外の登場人物の印象が薄く、関ヶ原の戦いではスケールの割に淡々と話が進んでしまい、三成が叫ぶシーンでもあまり感情移入できませんでした。登場人物がかなり早口で話すのでセリフが聞き取りにくく感じることが多く、その影響があったのかもしれません。原作を読んだ方なら十分楽しむことができたかもしれないです。
岡田准一の三成役と役所広司の家康役はそれぞれの武将に合っていて良かったと思います。最後に二人が無言で対峙するシーンは張り詰めた空気があり、それぞれの思いを感じることができました。合戦シーンの映像や音声は迫力があり、その他のシーンの季節や天候、背景描写も歴史映画ならではの雰囲気がありました。