「謎の大富豪を演じるレオナルド・ディカプリオの演技力が素晴らしい」 華麗なるギャツビー Ichyyiさんの映画レビュー

F・スコット・フィッツジェラルドの小説『グレート・ギャツビー』の映画化作品で、レオナルド・ディカプリオが主演で謎の大富豪ジェイ・ギャツビーを演じています。
序盤から展開されるパーティーシーンは非常に派手かつ煌びやかで、まずこのシーンに圧倒されます。
ストーリーの主軸はギャツビーと語り部のニック・キャラウェイの交流ですが、ストーリーが進むにつれてギャツビーを中心とした人間関係がかなりドロドロしていき、さながら昼ドラのような修羅場のシーンもあるので、序盤のパーティーとは別の意味で圧倒されます。
しかし、ギャツビーもニックにだけは本音で話し、ニックもギャツビーの行いを否定しないため、この二人の関係が唯一の救いと言えます。
そして、終盤は特にキツイ展開になり、迎える結末も一抹の希望が残る以外は暗いもののため、ギャツビーが本当にかわいそうになります。
一方、作中で明かされるギャツビーの実像はまた複雑で、ギャツビーの行いや結末についても人によって感じ方や解釈が変わりそうです。
また、そうしたギャツビーの多様な側面を余すところなく演じ切っているレオナルド・ディカプリオの演技力も素晴らしいです。