アルフレッド・ヒッチコック監督が故国イギリスで原点回帰した作品
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2025年4月22日 09時38分
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総合評価:
5.0
主人公の男は実に巧妙に罠にはめられ、罪を着せられ、裁判でも有罪になってしまいます。
「俺は無実だ!!」と法廷で叫ぶ姿を見た警察の人間の一人が、ふと疑問に思い、容疑者の身辺調査をし直す-------。
そこからの展開が非常に面白くなってきますね。
この映画で特に面白かったのは、真犯人を追う警部のエピソードの中で、彼の奥さんが作る料理がとてもまずいという、ユーモアたっぷりのシーンが出てきますね。緊張感ばかりではなく、こういうユーモアたっぷりのシーンがあるっていいですね。ヒッチコック監督の人気は、やっぱりこのお茶目さにあるのではないかと思ったりします。
それにしてもこの犯人は、自分が締めていたネクタイで女性を絞め殺すという衝動的な殺人を犯すくせに、罪を他人になすりつける悪知恵は相当なものですね。
それも自分の友人ですから、もっとタチが悪い。
その悪い真犯人が最後の最後で尻尾を出すラストシーンは、爽快そのものです。
クライマックスだけを短く映し出す演出は、実にカッコ良かったですね。