『望郷』(1982)、『桃さんのしあわせ』(2011)などの名匠アン・ホイが、中国語圏で人気が再燃している「民国四大才女」とも呼ばれた女性作家シャオ・ホン(蕭紅)の31年の生涯を描いた大作。主演は『ラスト、コーション』(2007)、『三城記』(2015)のタン・ウェイ。第71回ヴェネチア国際映画祭でクロージング作品としてプレミア上映され、第34回香港電影金像奨で作品賞、最優秀監督賞、撮影賞など5冠をはじめ、第51回金馬奨と第9回アジアン・フィルム・アワードでも最優秀監督賞を受賞した。中国東北部の黒竜江省に生まれたシャオ・ホンは幼くして母を失い、祖父の教育を受けて育つ。暴力的な父親から逃れようと何度か家出を試みては失敗。やがて文才を認められるようになり、作家シャオ・ジュンと出会って惹かれていくとともに、上海の文壇で魯迅をはじめとする作家たちとも交流する。その後、しばらく日本の東京に住み、彼女はそこで自らの人生の「黄金時代」を感じる。だが、日中戦争が始まって武漢に移り、戦火を逃れる日々のなかシャオ・ジュンとの破局を迎え、やがて香港へ移るが、彼女は結核に侵されていた…。
もっと見る