本当に大切なものは何か
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月9日 10時55分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
このレビューにはストーリーに対する個人的な解釈もありますので、それを前提でご覧ください。
私は、予備知識がなくこの映画を観たため、はじめは、
「ティファニーの装飾品を身に着けたゴージャスな女性の話かな」
ぐらいに思っていましたが、
コメディ要素あり、感動要素あり、メッセージ性あり、また音楽も素晴らしい「名画」というのが視聴後の感想でした。
私が最も心に残ったことが2点あります。
まず1点目は、オードリー扮するホリーが、語り弾きを披露する曲、「MOON RIVER」が素晴らしい点です。
ところどころ、オーケストラで挿入歌としても流れますが、近代ニューヨークの景色や、ストーリーにもピッタリな雰囲気でとても美しいです。
映画を観てから気に入ってしまい、私の好きな曲ベスト3に入っています。
最も心に残ったことの2点目は、主人公ホリーが、最終的にお金ではなく、人の優しさや温もり、人間性の大切さに目覚めるという点です。
はじめこそは玉の輿に乗ろうと奮闘していたホリーですが、作家であり、最終的に結ばれるポールとの出会いで徐々に変わっていきます。
ポールも、ホリーの
「また作家をはじめてみてはどうか」
といった何気ない一言によって、運命を変えられます。
異性にお金をもらうことで生計をたてるという、似たもの同士であった両者は、互いに良い影響を与えあっていくのです。
中盤、宝石店ティファニーで、ポールは、ホリーへのプレゼントとして、お菓子の「おまけ」の指輪に文字を彫ってもらうことを、ティファニーの店員のおじさんにお願いします。
通常、宝石店の店員であれば、そのようなお願いは断るイメージがある中、ティファニーのおじさんは、快く承諾して文字を彫ってくれます。
そして感動のラスト、全てを失ったと思ったホリーは、ヤケになり、単身で元婚約相手のいるブラジルへ飛び立とうとします。
飼っていた大事な猫や、大事なポールを捨てて行こうとしたところ、ポールが、プロポーズ用にとっておいた、お菓子のおまけの指輪をホリーに差し出します。
ホリーは、その指輪を指にはめ、本当に大切なものは何であるかを思い出します。
本当に大切なものは、お金や宝石ではない。
どんなに振り回そうとも自分を信じてくれたポール、
ティファニーで、お菓子のおまけに文字を彫ってくれた店員のおじさんの優しさ、
何気ない癒やしを与えてくれてくれていたペットの猫など、
そういった素朴だが温かい、愛が最も大切であると悟ったのです。
私は、そのラストの展開に本当に感動しました。
映画のタイトルこそゴージャスですが、それに相反する素朴で温かいメッセージに心を洗われました。
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