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「弟を想っての行動が起こした悲劇」 サラの鍵 渚さんの映画レビュー

サラの鍵 Sarah's Key

弟を想っての行動が起こした悲劇

このレビューにはネタバレが含まれています

2020年8月13日 15時59分 役立ち度:0人
総合評価: 4.0
タイトルを見て、サラは何の鍵を持っていたのだろうかとまず気になりました。
サラが持つ鍵は納戸の鍵です。弟・ミシェルをフランス警察から守るために彼女は弟を納戸に隠したのでした。
映画は、サラとミシェルが仲良く遊んでいるシーンから始まります。そんなささやかな日常が一瞬にして変わってしまいます。彼女たちがユダヤ人であるというだけで。
サラは劇中で何回も「弟を助けたい」と懇願しますが、その願いは叶わず、収容所へ連れて行かれてしまいます。また、男女で別々にされるので、サラは父親とも離ればなれになってしまいます。
ミシェルは納戸でずっとサラを待ち続けます。サラを呼ぶシーンはあまりにも辛くて見ていられませんでした。
劇中で一番衝撃的だったのは、サラがやっと納戸を開けることができた場面です。ミシェルがどのような姿になっていたのか、直接の描写は一切ありません。ただ、サラが悲痛な叫び声を上げます。それだけでサラとミシェルに起きた悲劇がよく伝わってきます。
サラを演じた子役の演技が本当に素晴らしかったです。
この映画はサラの物語と、現代を生きるジャーナリストのジュリアの物語とで作られています。ジュリアはサラの息子・ウィリアムに会いに行くのですが、母のことを聞かれると激高します。彼にとって、サラの話は触れてほしくないものだったのです。
しかし、二人が再会したときに、ウィリアムがジュリアの子供の名前を尋ねるところではジーンとしてしまいます。ジュリアの子供の名前は「サラ」でした。
個人的にはジュリアの物語よりも、サラの物語の方が印象深く、そちらの方が記憶に残っていました。ですが、現代でサラの息子が登場することにより大変な苦労をしながらもサラは生きていた、ということがわかって少しだけ安心しました。
目を背けたくなる場面も多いですし、視聴後もしばらく落ち込んでしまいましたが、ユダヤ人への迫害の悲惨さを知る上では、ぜひとも多くの方に観てもらいたい作品の一つだなと想いました。
詳細評価
  • 物語
  • 配役
  • 映像
  • 演出
  • 音楽
イメージワード
  • ・悲しい
  • ・泣ける
  • ・恐怖
  • ・絶望的
  • ・切ない
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