市民ケーンの豆知識・失敗談

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  市民ケーン

  1966年6月14日 上映 / アメリカ / 119分

  4.2/5.0

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  新聞王ケーンが、“バラのつぼみ”という謎の言葉を残して死んだ。新聞記者のトンプソンは、その言葉の意味を求めて、生前のケーンを知る人物にあたるが……。様々な人物の証言から、新聞界に君臨した男の実像が浮かび上がる、斬新な構成と演出で評判を呼んだ、ウェルズ弱冠25歳の処女作。

豆知識・トリビア

• 豆知識・トリビア
  プロモーションにもかかわらず、この映画は興行的に失敗し、すぐにRKOの保管庫に入れられることになりました。1941年のアカデミー賞では、9つのノミネートのうち1つが発表されるたびにブーイングを浴びました。50年代半ばにようやく一般に再公開されました。
• 豆知識・トリビア
  タイトルだけで、スターの名前がないオープニングは、1941年当時としては前代未聞のことでした。現在では、ハリウッド大作映画では業界の常識となっています。
• 豆知識・トリビア
  この映画に怒ったウィリアム・ランドルフ・ハーストは、この映画を公開させないために、オーソン・ウェルズを共産主義者だと非難しました。
• 豆知識・トリビア
  撮影中のオーソン・ウェルズは、ウィリアム・ランドルフ・ハーストがホテルの部屋に入ると裸の女性が飛び込んでくるように仕組んでおり、さらに部屋にはカメラマンがいて、彼の信用を落とすための写真を撮っているという警告を受けました。ウェルズはその晩を別の場所で過ごしましたが、警告が事実であったかどうかは不明です。
• 豆知識・トリビア
  サンフランシスコで映画が公開された夜、オーソン・ウェルズは街のフェアモントホテルのエレベーターでウィリアム・ランドルフ・ハーストと2人きりになったことに気がつきました。父親とハーストが友人であることを知っていたウェルズは、映画のプレミアに出席するようハーストに招待状を出しました。ハーストはその申し出を断り、自分の階でエレベーターを降りようとしたとき、ウェルズは「チャールズ・フォスター・ケインなら受けてくれただろう」と言ったそうです。

失敗談・うっかりミス

• 失敗談・うっかりミス
  冒頭、ケインが「ローズバッド」と言います。その言葉を発した後、看護婦が部屋に入ってきます。撮影台本には、ケインと看護婦が部屋にいることしか書かれていません。しかし、映画の中では執事のレイモンドが、スーザンとの戦いの後とスノードームを落とす直前にケインが「ローズバッド」と言うのを聞いたと記者に話しており、このシーンで観客が見るのはレイモンドの視点であることを暗示しています。
• 失敗談・うっかりミス
  終盤のピクニック・シーンでは、ロケ撮影は費用と時間がかかりすぎるため、ウェルズはバック・プロジェクションで撮影することになりました。外観は『キングコング』から引用されたストック映像で、よく見ると飛んでいる4羽の鳥は確かに翼竜です。RKOはウェルズに翼竜を撮影から外すように言いましたが、ウェルズは翼竜が気に入り、そのまま残すことにしました。