ヒーローチームも巻き込んだ壮大な親子喧嘩の構図
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月18日 11時31分
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総合評価:
5.0
前作【アベンジャーズ】で、宇宙からの敵チタウリを視野に入れたアイアンマンことトニー.スターク。その対策として創り出したのは自身の執事AIプログラム「ジャーヴィス」をベースにした【ウルトロン】が暴走するのが始まり。
この作品で面白いと思ったのは、敵役であるウルトロンが単純に悪とは言えないところにあると思います。ウルトロンは地球で戦争や環境破壊が引き起こされるのは、人間が増えすぎたからだと論理的思考で導き滅ぼそうとする。そして、それを阻止しようとする創造主トニー含めたアベンジャーズも敵と見做す。
やり方が真っ向から違うが、根っこの部分では互いに信念を持っているこの対比感が物語に厚みを持たせている。
またウルトロンは考え方や時折出てくる言い回しが創造主トニーと似ている部分があり、その事実を蛇蝎の如く嫌う。いわば悪に落ちたトニー、または思春期を迎えた彼の息子が敵になったと感じました。
おまけに戦闘データを常にアップグレードしている+ネット回線があれば自分のボディのみを捨てて逃亡することができる分始末に置けない。
結果的に、この事件はキャップと仲違いするきっかけとなるスーパーヒーロー法案「ソコヴィア協定」(キャプテン・アメリカ<シビルウォー>)締結に繋がるが、チームを崩壊させるウルトロンの目的がある意味達成したと言えなくも無いところも憎い演出。