キングスマン：ファースト・エージェントの豆知識・失敗談

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  キングスマン：ファースト・エージェント

  2021年12月24日 上映 / アメリカ / 131分

  3.2/5.0

  1件

  イギリス、ドイツ、ロシアといった大国間の陰謀が渦を巻き、第1次世界大戦勃発の危機が迫ろうとしていた。そんな中、コンラッド(ハリス・ディキンソン)は父親のオックスフォード公(レイフ・ファインズ)に連れられ、高級紳士服テーラーを表向きの顔にしたスパイ組織キングスマンの一員として迎えられる。世界に迫る危機を回避しようと動き出す二人だが、その前に怪僧ラスプーチン(リス・エヴァンス)が立ちはだかる。

豆知識・トリビア

• 豆知識・トリビア
  キッチナー将軍の「戦争の目的は自国のために死ぬことではなく、敵を自国のために死なせることだ！」というセリフは、第二次世界大戦中の1944年5月31日にジョージ・パットン将軍がアメリカ第三軍兵士に向けた演説で実際に言ったセリフを洗練させたものです。実際のセリフはこうです。「国のために死んで戦争に勝った野郎はいない。他の哀れな馬鹿野郎を国のために死なせることで勝利したのだ」。
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  ジマーマン電報の事件は、実際にあった歴史的事実です。ドイツは、宣戦布告されてもヨーロッパから締め出すために、メキシコにアメリカへの侵攻を提案したのです。メキシコは、米墨戦争で失ったアリゾナ、ニューメキシコ、テキサスの領土を提供されました。また、映画で描かれているように、この電報はメキシコシティのドイツ大使（ハインリッヒ・フォン・エカルト）に送られ、実際にイギリスに傍受され、解読されてウッドロウ・ウィルソン大統領に渡されましたが、大統領は確認を待ちました。結局、内戦状態にあったメキシコは、ドイツの提案を拒否したのです。
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  映画の中で描かれているように、実在の国王ジョージ5世は、反ドイツの国民感情から、姓をザクセン＝コーブルク＆ゴータからウィンザーに変えました。ジョージ6世の父であり、現国王であるエリザベス2世の祖父です。
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  ウッドロウ・ウィルソン大統領は、『キングスマン　ゴールデン・サークル』（2017年）で紹介された、キングスマンに相当するアメリカが製造するウィスキー、ステイツマンをグラスで飲むよう求めます。
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  実際には、フェリックス・ユーソポフ公爵は、グリゴリー・ラスプーチンが青酸カリ入りのお茶とケーキ、そして青酸カリ入りのワインを飲んでいると主張しました。それがうまくいかなかったので、ユーソポフは彼の胸を撃ちました。その後、ラスプーチンになりすまして帰国したように見せかけ、ラスプーチンの死体を確認したユーソポフは、ラスプーチンに襲われ、ユーソポフをウラジミール・プリシュケビッチに撃たれた宮殿の中庭まで追いかけました。その後、遺体はマラヤ・ネフカ川に投下されました。
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  最初の塹壕のパノラマ写真とシェパードのナレーション、特に砲弾の山の部分は、ソンムの戦いの実際の写真から引用されています。1916年7月から11月にかけて行われたこの戦いは、明確な勝敗がつかず、イギリスとフランスの兵士約70万人、ドイツ軍55万人の命を奪いました。最初の1週間で100万発以上の砲弾が発射され、大隊全体が機関銃で焼き払われたのです。
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  本作は、2019年11月15日から2020年2月14日に延期されました。2020年9月18日に再び延期され、さらに2021年2月12日、2021年8月に再び延期され、最終的に2021年12月22日に延期されました。
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  ある時、コンラッドは父親に、戦争に参加しなかった臆病者の象徴として贈られた白い羽根を見せます。これは現実に行われていました。「白羽の矢」とは、男性に直接白い羽根を贈る／送ることで、公に恥をかかせて兵役に就かせるクラブでした。ペンローズ＝フィッツジェラルド提督が、兵士の募集と愛国心を高めるために考案したもので、効果的ではありましたが、時には間違った人々が標的にされることもありました（負傷した軍人が叙勲のレセプションに向かう途中で羽を受け取ったというケースもあります）。
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  コンラッドが父に送った詩は、イギリスの軍人ウィルフレッド・オーウェンが書いた実在の詩「Dulce et Decorum est」です。オーウェンは休戦協定調印の1週間前に戦死しています。
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  スタンリー・トゥッチの役名は「アメリカ合衆国大使」とだけクレジットされていますが、彼の外見や容姿は、1913年から1918年まで駐英アメリカ合衆国大使を務めた実在の人物ウォルター・ペイジをモデルとしています。
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  マシュー・ヴォーンは当初、ラスプーチンのダンスファイトを、キングスメンのバトルがポピュラー音楽に合わせるのと同じように、ボニーMの「ラスプーチン」のオーケストラバージョンに合わせるつもりでした。しかし、うまくいかないと感じて、代わりにロシアのオーケストラ作曲家ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーの「1812序曲」をこのシーンに使ったのだそうです。
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  ニコラス・ケイジ、ブラッド・ピット、レイチェル・ワイズの出演が検討されました。
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  ラスプーチンの踊りは、グルジアの様々な民族舞踊の動きを取り入れています。
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  オックスフォードのフラッシュバック・シーンは、1885年12月30日のギニスの戦いが舞台です。これは、歴史に残るレッドコートのイギリス人が戦った最後の戦いとなりました。
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  ラスプーチンは宗教とアヘンでロシア皇帝一族を支配していますが、これはカール・マルクスの有名な言葉を引用しています。「宗教は人民のアヘンである」というものです。
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  この映画のワーキングタイトルは『The Great Game』でした。「グレート・ゲーム」とは、19世紀のイギリスとロシアの政治的な対決につけられた言葉です。1840年にイギリスの外交官アーサー・コノリーが最初に作った言葉で、後にラドヤード・キップリングが1901年に書いた小説『少年キム』の中で広めました。
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  ジョージ国王がオックスフォードで行った乾杯の挨拶で、「我々の時代に平和を」という言葉がありましたが、これはイギリスの首相ネヴィル・チェンバレンが実際に言った言葉を引用したものです。第二次世界大戦の直前、チェンバレンはアドルフ・ヒトラーをなだめようと交渉していました。実際に戦争が始まるとこの言葉は、映画と同じように、戦争が激化する中で皮肉なものとなっていきました。
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  ラスプーチンは毒殺され、刺され、撃たれ、溺死する様子が描かれました。まだ多くの憶測がありますが、本物のラスプーチンは毒殺され、銃で撃たれ、遺体は川に捨てられたと言われています。
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  オックスフォードの妻エミリーは、第二次ボーア戦争でイギリスの強制収容所の悲惨な状況を暴露したイギリスの活動家エミリー・ホブハウスをモデルにしています。
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  本作は『キングスマン』（2014年）の前日談です。
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  ラルフ・ファインズの59歳の誕生日に米国で公開されました。
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  ロシアンパーティーでは、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーのバレエ「くるみ割り人形」（1892年）から、代表的な「金平糖の精の踊り」などが演奏されることもあります。
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  ブラッドリー・ジェームズ・アランが2021年8月7日に病気で亡くなる前、スタントコーディネーターとして携わった最後の作品です。48歳でした。
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  オックスフォードの飛行機の尾翼番号は003で、映画が『キングスマン』の3作目であることと、ナンバリングが『キングスマン』シリーズのインスピレーションとなったOO7映画へのオマージュであることにちなんだものです。
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  ラルフ・ファインズが演じたオックスフォード公オーランド・オックスフォードの息子として、ハリス・ディキンソンが演じたコンラッド・オックスフォードは、自分自身の貴族の称号を持つべきでした。誰かが貴族の上位3つのランク（公爵、侯爵、伯爵）のいずれかに貴族を創設されると、その相続人、特にコンラッドがそうであった相続人に礼儀上の貴族の称号を与えるために使われる補助称号、別名礼儀称号も与えられます。この慣習は、イギリス/英国/英国貴族制度の上位3位までの貴族（公爵、侯爵、伯爵を意味する）のみが複数の称号を持つ場合、その長男（自身は貴族ではない）は父親の下位称号の1つを「礼儀として」使用することが可能です。現在の例（2021年の本作公開時点）では、ノーフォーク公がアランデル伯爵とモルトラヴァース男爵を兼任しています。したがって、彼の長男は礼儀上「アランデル伯爵」（実質的な称号を示す定冠詞「The」を付けない）と称され、これは彼の息子がノーフォーク公の後継者であることを示すものでもあります。コンラッド・オックスフォードは、父親がオックスフォード公爵になったとき、アール（伯爵）あるいは何らかの表向きの称号で呼ばれたはずです。
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  リー・アンウィンを演じるアーロン・テイラー・ジョンソンは、以前「キングスマン」（2014）でリーの息子ゲイリー・”エグジー”・アンウィンの役をオファーされました。（しかし断られました。）
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  オックスフォードはラスプーチンと話すとき、「ベリョーツカ・グライド」に言及します。ベリョーツカ舞踊団は、長いガウンを着てダンスフロアを移動し、まるで車輪か浮遊しているかのように見えることで有名でした。ラスプーチンはこのように、2人の女性に挟まれて、何のステップも踏まずに滑るように部屋に入ってきたのです。
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  以下のやりとり。ポリー「 元気そうですね 陛下」 オックスフォード公爵「 いい感じだよポリー」は『キングスマン』（2014年）からの引用です。マーリン 「元気そうだな、エグジー。」エグジー「いい感じだよマーリン」これ自体が『大逆転』（1983年）からの反響です。ルイス「 いい感じだ、ビリー・レイ！」ビリー・レイ「いい感じだよ、ルイ」というものです。
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  本作では、アーロン・テイラー＝ジョンソンとプロデューサー・監督・脚本のマシュー・ヴォーンが『キック・アス』（2010年）以来の共演をはたしており、コミック『キック・アス』と『キングスマン：ザ・シークレット・サービス』はマーク・ミラーが原作を担当しています。また二つのコミックは同じ世界を共有していますが、映画ではそのようなことはありません。
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  シェパードは、第二次ボーア戦争でボーア人のために、第一次世界大戦と第二次世界大戦でドイツ人のためにスパイ活動をした南アフリカの軍人、フリッツ・ジュベール・デュケインに部分的に基づいています。デュケインは、Uボートに指示してHMSハンプシャーを沈めたと主張し、「キッチナーを殺した男」として知られるようになりました。
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  シェパードリングのシンボルは、羊飼いの杖です。
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  「Oxfords; not rogues（ローグではなくオックスフォード）」というテーマが繰り返し出てきます。これはキングスマンの合言葉である「Oxfords; not brogues（ブローグではなくオックスフォード）」と同じ意味です。
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  トム・ホランダーが演じるのは、国王ジョージ5世、皇帝ニコライ2世、皇帝ヴィルヘルム2世で、映画によるとヴィクトリア女王の子孫でいとこ同士だとのことです。ジョージとヴィルヘルムは、ヴィクトリア女王とアルバート公の孫にあたり、2人はよく似ているのです。ニコラスとジョージもデンマーク国王クリスチャン9世の孫で、同じようによく似ています。（双子の兄弟といってもいいくらい)ニコライとヴィルヘルムは、ロシア皇帝パウル1世の子孫であるため、3番目のいとこに過ぎません。ニコラスはヴィクトリアの子孫ではなく、ニコラスが25歳の時にジョージの結婚式を挙げるまで、二人は一度も会ったことがなかったのです。その後、ニコラスはヴィクトリアの孫娘アリックス王女と結婚し、義理の祖母となります。ホランダーがジョージ5世を演じるのは、本作が2度目となります。以前、彼はイギリスのミニシリーズ『プリンス ～英国王室 もうひとつの秘密～』（2003年）で同役を演じています。
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  ラルフ・ファインズ（オーランド・オックスフォード役）、ジェマ・アータートン（ポリー役）、チャールズ・ダンス（キッチナー役）、ニール・ジャクソン（フォレスト警部）は、これまでジェームズ・ボンド作品に出演しています。アータートンとジャクソンは『007／慰めの報酬』（2008年）、ダンスは『007/ユア・アイズ・オンリー』（1981年）に出演し、ファインズはシリーズ最後の3作にM / ガレス・マロリー役で『007 スカイフォール』（2012年）、『スペクター』（2015年）、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』（2021年）の3作品に出演しています。
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  本作の当初の撮影監督であったベン・デイヴィスは、『エターナルズ』（2021年）の撮影のため、再撮影中にプロジェクトから離脱することになりました。
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  ラスプーチンは羊飼いに「御心のままに」と言いましたが、これは良い羊飼いとして描かれているイエスが使った表現です。
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  オーランド・オックスフォードは、1928年にOxford World's Classicsから出版・発売されたヴァージニア・ウルフの小説「オーランド」にちなんで名づけられました。
• 豆知識・トリビア
  ジェーン・ゴールドマンは、マシュー・ヴォーンが監督した作品のうち、『レイヤー・ケーキ』（2004年）と今回の作品を除いて、すべて共同脚本を担当していました。
• 豆知識・トリビア
  ダニエル・ブリュールは以前、別の第一次世界大戦映画『戦場のアリア』（2005年）にも出演していました。
• 豆知識・トリビア
  トム・ホランダーは以前「プリンス～英国王室 もうひとつの秘密」（2003年）でジョージ5世を演じていました。 さらに彼はまた、この映画でイギリスの君主のいとこであるドイツのヴィルヘルム2世とロシアのニコライ2世を演じています。 ジョージとニコラスの見た目が似ている事はしばしば注目されてきました。

失敗談・うっかりミス

• 失敗談・うっかりミス
  ニコライ一家の死が一瞬フラッシュバックし、地下室の壁紙やメンバー上の位置まで丹念に再現されながら、一家がカメラマンのふりをした一人によってマシンガン銃と思われるピストルの一発であっという間に殺されるシーンが映し出されます。本当の処刑はもっと雑で残酷でした。暗殺者は家族を騙して写真撮影のポーズを取らせましたが、カメラは持ってこず、その代わり、衛兵長がその場しのぎの死刑宣告を読み上げ、その後、部隊全員が部屋に入りました。銃殺の結果、皇帝とその妻、息子は殺されましたが、4人の娘は衣服に宝石をまいていたためにまだ生きており、部隊は銃剣とライフルで彼らを殺害したのでした。
• 失敗談・うっかりミス
  コンラッドは、暗闇の中でなら安全に脱出できるはずの仲間を、日の出を待って脱出させています。
• 失敗談・うっかりミス
  1914年のシーンに、SAVILLE ROW W1と書かれた道路標識が見えます。ロンドンの郵便区域に番号が付けられたのは戦争が始まってからです。多くの郵便局員が国王と国のために戦うために去っていったため、新入社員は地域（この場合は西ロンドン）のすべての通りを知らないからです。
• 失敗談・うっかりミス
  オックスフォード公爵が朗読した詩、ウィルフレッド・オーウェンの「Dulce et decorum est」は1920年まで出版されず、1960年代にいくつかの戦争詩集に収録されるまで一般公開されていません。1916年にその詩があるはずはないのです。
• 失敗談・うっかりミス
  映画の終盤、ウッドロウ・ウィルソンは自分に不利な証拠をフィルムのリールを火に投げ込んで破壊してしまいます。1917年頃のことだから、使用されたフィルムは間違いなく硝酸セルロース製で、ホワイトハウスで大爆発を起こしたと思われるかもしれません。しかし、硝酸セルロースは非常に速く燃えますが、爆発はしません。
• 失敗談・うっかりミス
  最後のシーンで国王が着ている軍服には、「VR」と「ER」のエポレットピンがついています。「VR」はヴィクトリア・レジーナまたはヴィクトリア女王の略です。「ER」はエリザベス2世（エリザベス・レジーナ）のことではなく、ジョージ5世の父で、ジョージが英国海軍に所属していた時期に国王であったエドワード7世（エドワード・レックス）のことを指していると思われます。

ネタバレ有り

豆知識・トリビア

• 豆知識・トリビア
  フランツ・フェルディナント大公の車に、ガヴリロ・プリンツィプの共謀者が爆弾を投げ込み、暗殺を試みた事件が実際にありました。それが失敗した後、フェルディナントの車は本当にカフェの前を通り、プリンチプは妻とフェルディナントを撃ちました。
• 豆知識・トリビア
  コンラッドの死は「キングスマン」（2014年）で実際に予示されています。ハリー・ハートはエグジーに、この機関は「第一次世界大戦で相続人を失った高貴な家によって」設立されたと説明しています。
• 豆知識・トリビア
  キッチナー卿は、1916年に外交使節としてロシアに向かう途中、ドイツ軍の機雷に遭遇して戦死したボーア戦争の退役軍人です。
• 豆知識・トリビア
  コンラッドの埋葬シーンで、彼の周りの十字架に書かれている名前は、すべて西部戦線で倒れたイギリス兵の実名です。
• 豆知識・トリビア
  オーランド・オックスフォード（ レイフ・ファインズ）が、せざるを得ない行動の多くは、「キングスマン」（2014年）の将来のキングスマンのためのトレーニング演習と道具を示しています。 例えば、オックスフォードは小さな隆起した山にパラシュートで降下する必要がありました。これはおそらく、2014年の映画でのパラシュート・ターゲットの練習の必要性を示しています。 また、オックスフォードは靴の端にナイフを突き刺して氷の壁を登っています。これは、キングスマンの靴の前面にナイフが付いている理由の1つを示していると考えられます。
• 豆知識・トリビア
  エンドクレジットのティーザーでアドルフ・ヒトラーが姿を現したとき、彼はトレードマークの小さな口ひげではなく、完全な「ハンドルバー」の口ひげをつけています。これは、映画の舞台となった頃のヒトラーの姿です。バイエルン軍の上官から、ガスマスクを顔に装着するために口ひげを整えるよう命じられたのがきっかけで、彼の有名な口ひげが生まれたのです。
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  エリック・ヤン・ハヌッセン（ダニエル・ブリュール）とマタ・ハリ（ヴァレリア・パクナー）は実在の人物です。ハヌッセンは謎めいた人物で、1920年以前の彼のことはほとんど知られていません。催眠術師でありメンタリストであった彼は、アドルフ・ヒトラーと接触し、公の場に登場する際のコーチをしていたようです。1933年、ハヌッセンはナチスによって暗殺され、急遽、秘密の場所に埋葬されました。マタ・ハリとは、マルガレータ・ツェレの愛称です。オランダ生まれの彼女は、その地位を利用して、誘惑や賄賂によって軍事機密を引き出したダンサー兼娼婦でしたが、本当のマタ・ハリはアメリカではなくフランスで活動していました。1917年に捕らえられ、銃殺刑に処されました。興味深いことに、ハヌッセンとマタ・ハリの死は謎に包まれており、一部の歴史家は、彼らが逃亡したか、より大きな陰謀を隠すためのスケープゴートであったと考えるに至ったのです。
• 豆知識・トリビア
  ウッドロウ・ウィルソン大統領（イアン・ケリー）、ジョージ5世、ヴィルヘルム2世、ニコライ2世（トム・ホランダー）、ヴィクトリア女王（アレクサ・ポヴァ）、オーストリア大公フランツ・フェルディナンド（ロン・クック）、ソフィー・フォン・ホーエンベルク公爵夫人（バーバラ・ドレンナン）など、第一次大戦当時の実在人物も多く登場しています。 -グリゴリー・ラスプーチン（リース・イファンス）、エリック・ヤン・ハヌッセン（ダニエル・ブリュール）、マタ・ハリ（ヴァレリー・パクナー）、エーリヒ・ルーデンドルフ将軍（クリスティアン・ワンズル・ネクラソフ）、アーサー・ジマーマン（ナイジェル・リスター）、ウラジミール・レーニン、ウリアノフ（アウグスト・ディール）、フェリックス・ユスポー（アロンボドフズ）、などです。
• 豆知識・トリビア
  ポストクレジットのシーンでは、アドルフ・ヒトラーが将来の続編の主な敵役になることが予告されています。
• 豆知識・トリビア
  コンラッド・オックスフォードが仲間の兵士にアーチー・リードでないことを暴露されたとき、彼の偽のスコットランド訛りに疑問が呈されます。一方、この映画のスコットランドの悪役であるシェパードは、キッチナーの右腕を装いながら偽英語アクセントをうまく使っていたモートンであることが明らかになります。
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  マシュー・グード（マクシミリアン・モートン大尉）は以前、『ウォッチメン』（2009年）で、驚くような悪役（元スーパーヒーローのエイドリアン・ヴィード／オジマンディアス）を演じています。
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  ラスプーチンの操り方は、視線と口から発する奇妙なハミング音で催眠術をかけるというもの。この鼻歌は、北欧のヘビーメタルバンドや、フランク・ハーバートの「デューン」のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によって広まった「スロート・シンギング」と呼ばれる発音法の一種と思われます。