見始めた時は、北朝鮮の捕虜収容所での物語をこんなに面白おかしくしていいのか、
こんなに楽しんで見ていていいのか、となんとなく複雑な気持ちがありましたが、
最終結論、これは見るべきです。南からお金を稼ぎに来た兄弟を養う女性と、
行方不明になった妻を探す南の男性、中国のダンサーと、元ダンサーの米国軍の
男性、そして北の男性。この異質な5人が、タップダンスを求めて運命的に出会い
タップダンスによって、ラインを超えて繋がる5人の物語です。
しかし、やはり彼らは敵対国である捕虜同士と、米軍であって、
様々な壁が隔たり、また、ひとりひとりのストーリー展開も壮絶な物で
後半はかなり現実的なシーンが続くので覚悟はそれなりに必要です
ですが、全体的にとてもコメディカルに演出されているため、重たすぎて
戦争物、歴史物の作品がなかなか見られない、という人も見やすいのでは
ないかと思います。。ダンスシーンがとても華やかで引き込まれますし、
主人公ロギスを演じるドギョンスの演技が凄くて、とても感情が動かされました。
しかし、一つ引っかかるのが、馬鹿だと思っていた人が洞窟の裏組織のボス
だったとか、脳内が5歳児の巨人兄貴だとか、そういう非現実的すぎる変な
ファンタジーは絶対いらなかったと思います。ですがそれ以外はとても
完成度の高い作品だと思います。3回鑑賞しました。