原作読了済みです。
現代SF界では知らない人がいない、ケン・リュウの作品がまさかの日本で映画化するということで鑑賞しました。
悪評が目立ちますが、個人的には原作の良さと日本的な考え方・文化を織り交ぜており、素晴らしい作品に仕上がっていると感じました。
あらすじだけ見るとガチガチのSFを感じますが、作風としてはややアート寄りで、いわゆるSF的な要素はほぼ皆無です。
しかし、最後までスクリーンに釘付けになるほど良い画面構成、演技でした。
全体的に静かに始まって、静かに終わっていくのですが、見ている側はずっと圧倒されている感じです。
物語のテンポも良いです。(途中少しだれる部分あり)
そして、主演の芳根京子さんの表現力がとにかく素晴らしいです。
かなり難しい役どころでどうなることかと思いましたが、文句のつけどころがありません。
これだけでも観る価値があるかと思います。
また、衣装や音楽も相まって幻想的な空間と現実とがうまく融合しています。
久々にもう一度見たいと思える良作でした。