志村けんさんが初主演の映画、しかも菅田将暉さんとのダブル主演という事で制作が決定した時から、楽しみにしていた作品でした。
しかし、コロナで志村さんが急死。とてもショックでこの映画も制作されないのだろうか・・と思っていました。その後、沢田研二さんが代役で撮影が再開されたというニュースで正直、志村さんと沢田さん全くキャラクターが違うけど、どうなんだろううか?と自分の中ではあまりしっくりとはきていませんでした。
そんななか、いざ映画館で作品を観た時まさに作品の中にいた沢田研二さんは、志村けんさんでした。ちょっとしたたたずまいや所作、ふとした表情、見事に志村けんさんの代役を務めあげて頂いたのだと思いました。本当に胸が熱くなりました。
物語は、主人公ゴウの青年時代と現代とをうまくいったり来たりさせた、ちょっとファンタジーな面があったり、思わずほっこり笑ってしまうようなシーンがあったりと、さすが山田監督。見事な演出だと思わされました。今の時代、特にコロナ禍になってからは、やりたい事や好きな事に制限がかかってしまうそんな世の中になってしまいましたが、そんな中でも映画に対する情熱をたくさん感じる素晴らしい作品でした。