強い男と強い女
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月28日 15時32分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
サクっと観られる痛快スパイアクション映画。
誰も死なず、痛いシーンもない。
トム・クルーズ演じるロイは、いつも通り強く賢い工作員。
図らずもロイと逃亡する羽目になるジューンも、守られてばかりではなく、自ら武器を手に戦う図太いヒロインだ。ナイフも使うし、銃も撃つ。
「大丈夫だ、ジューン!俺が必ず助ける!」と爽やかな笑顔で言ってのけるロイは、実は家族と悲しい別れを経験している、という設定も良い。
全体的に軽い空気が漂う本作において、ロイの屈託のない笑顔の裏にある切ない家族愛が、奥行きをもたせているのだ。
それに対し、愛する家族や仲間を持つどこまでも健全なジューンが、戦闘を経験するにつれてどんどんと逞しく成長する様も実にすがすがしい。
実は心に傷を負う無敵な工作員と、武器デビューしたら意外にハマってしまった一般女性。
最後に助けられたのは、最初は泣きべそをかいていたジューンではなく、他の誰でもないロイだったのだ。