どこか品のあるスプラッター
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年9月7日 15時54分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
不思議な後味の映画でした。
謎の施設に放り込まれた男女6人。
ひとりめは最初にあっけなく死亡してしまいます。
ここはトラップが仕掛けられた迷宮なのだ!
少しずつ合流して進んでいくのですが、脱獄名人のレンがかっこいい!
素敵なおじさまだわ……これで解決、と思ったらあっさり死んでしまいました。
ひたすら立方体が並ぶ迷路。
立場も年齢もちがうそれぞれの人物が協力し合って進んでいくと思ったら大間違い。
迷宮の仕掛けのヒントを解ける人物がいたりするのに、仲間割れして喧嘩したりするんですよね。
みんなで仲良く進んでいこうよーと思うんだけど、やっぱり死ぬか生きるかの瀬戸際に立つとその人がもつ本性がでるのかなぁ。
「少なくとも自分は助かりたい」と思うのが人情なのかもしれません。
トラップで死んだりするので、スプラッターな表現はあるのですが、血飛沫が飛んだりするようなことはなく、どこか品があります。
今確認したらカナダの映画のようですね。
ひとつのセットのみで作られた映画ですが、人のもついやらしさなども描かれていていいと思います。
最後に生き残ったのが、そういったものを持たない人物だったのも深い意味を感じました。
施設の謎は一切明らかにされないので、すっきり感を求める人には少し不向きかもしれません。