面倒くさいオタクたちへの賛歌
2021年1月18日 23時56分
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総合評価:
4.0
もともと原作漫画が好きだったので、実写版のキャストが乃木坂のメンバーだと聞いた時は「いやいや、なぜアイドル。可愛すぎて浅草氏や金森氏のような陰キャ代表みたいなのを演じるのには無理がある」と否定的な立場だった。
ドラマ版も見ていないのに半分怖いもの見たさで映画館に行った時も、まわりは乃木オタと思しき若い男の子たちばかりで「やっぱり場違いだった」と思ったほど。
ところが、そんな不安を吹き飛ばすほどに映画は面白かった。偏屈でこだわりが強く、とにかく面倒くさい映像研やロボ研のメンバーに、乃木坂のメンバーや若い役者さんたちが驚くほどはまっていて、涙ぐみさえした。
アニメーションに限らず、偏愛と呼べるほどに何かを好きになれるということは素晴らしいと思えた。
ただ残念だったのは、肝心の「アニメーション」があまり見られなかったことだ。学園祭りのために作成したロボvs怪獣の完成版が映し出されたのは、ほんの数秒だった。
黒澤映画や某おつかい密着番組など、パロディの多さも見どころで私は何度も腹を抱えて笑ったが、元ネタを知らなければなんのこっちゃなので、その点も好みが別れるところかもしれない。