多重人格をこういった観点で見たことはなかった
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月3日 15時21分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
幼少期の事故をきっかけに解離性同一性障害(多重人格障害)になり、七人の人格がそれぞれの曜日だけを生きる生活を続けていた「僕」。主人公は、その人格たちの中で一番地味で平凡な「火曜日」。
ある日、なぜか「火曜日」は水曜日の朝に目覚めてしまう。「水曜日の人格」が消えたのだ。主治医や周囲をごまかし、火曜日だけでは楽しめない水曜日を謳歌する「火曜日」。
しかし、徐々に様々な異変が生じ始め、平穏だった日常が変わり始めていく。
主人公を含めた七人の僕を演じた「中村倫也」さん。
メインで出てくる「火曜日」と「月曜日」の演じ分けがすごく好きだった。
CG映像などで本人同士の演技をつなぎ合わせるのよく見る演出ではなく、スマホの動画でやり取りをする二人の対話シーンは必見。彼の演技力を見せつけられた。
ストーリーはすごく魅力的だが、映画にするにはボリュームがありすぎたと感じた。
映画としての時間と観客の集中が切れないように考えた内容だったのかもしれないが、もう少し詳しく知りたかったところや後半に行くまでのスピードなど、個人的には物足りなさがあった。