あの人がやはり神がかり的な存在感
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2020年12月30日 17時23分
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総合評価:
4.0
ハンニバル・レクターのシリーズ3作目となる作品で、時系列的には「羊たちの沈黙」の前日譚になります。「羊たちの沈黙」と同じような展開で、捜査官がレクター博士の助言で連続殺人を解決するというもの。
個人的には「羊たちの沈黙」がシリーズで一番好きですが、本作も見ごたえがあり楽しめました。
博士がさぞかし衝撃的で猟奇的なことをしでかしてくれると期待して見ると少し肩透かしですが、その分、連続殺人犯のドラマを丁寧に掘り下げています。
とはいえ、博士も冒頭から背筋凍らせてくれるし、圧倒的存在感は健在です。
さらに、FBI捜査官にエドワート・ノートン、殺人犯にレイフ・ファインズと、キャスティングだけでも面白くないはずがない。俳優陣の巧さが作品の質を格上げしています。
特にレイフ・ファインズの悲哀と狂気の演技は印象的でした。盲目の女性を演じたエミリー・ワトソンもよかった。
最後のしつこさも面白く、そして「羊たちの沈黙」へ繋がるラストも好みでした。