トマソンがかわいい
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月12日 13時53分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
アメリカ開拓時代のお話です。
とある一家の父親は厳格なほどのキリスト教信仰者。
しかし、その信仰のあり方の違いで村から追い出されることになります。
舞台は16世紀。その時代とはいえ、生活に信仰が根強いのが恐ろしいほど。
アメリカには、今では過去の言葉となっていますが「WASP(ワスプ)」というものがありました。
ホワイト・アングロ-サクソン・プロテスタントの頭文字をとった言葉です。
いわゆるエリート層を表しており、特に開拓時代に先に入った移民たちのことです。
ここから分かる通り、プロテスタントの信仰が大変強かったんですよね。異端者は許されなかった。
一家は村を追い出され、森の近くで暮らすようになってからが大変。
タイトルの通り「魔女」がテーマです。
ある日、娘のトマソンが赤ちゃんのサムをあやしていたときに、その子が突然行方不明になります。
この辺りの描写も面白いです。
なにかおかしい事態がおこっているとしか思えない状況。
物語には一貫として宗教的なモチーフが散りばめられています。
そこをどう解釈するかによって、オチの受け止め方が変わってくるかと思います。
トマソンを演じる女の子が大変魅力的。
少女から大人へ変わる境目の独特の色気がいいです。
ラストシーンでのそれは、何とも言えない味わいを出していていい感じでした。
ホラーとしては物足りない感じがする人もいるかと思いますが、個人的には好感触です。