大人の心に響く優しさ
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年12月28日 18時14分
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総合評価:
4.0
「くまのプーさん」は、それほど思い入れもなく、それでも、実写でさらにクリストファー・ロビンが大人ってどうなんだろう?と思って見たのですが、ユアン・マクレガー贔屓なのもあり、個人的には想像のはるか上を行く面白さでした。
原作やアニメ作品を好きな方の中には合わない方もいるかもしれませんが、プーや仲間たちの質感や動きなどはクオリティも高く、丁寧に製作されている印象です。
プーさんの主題歌や原作の絵が差し込まれ、優しい世界観を損なわず、賑やかなドタバタシーンがバランスよく描かれています。
前半、クリストファー・ロビンとプーが噛み合わない場面は、かなりせつない。かつて一緒に楽しんだことが大人になると苛々の種になるんだと、自分自身が失ったものを思い知らされた気がします。
クリストファーの切り替わりがいささか唐突な気もしましたが、活き活きとしてくるユアン・マクレガーの演技が気持ちいい。
ラストにはちゃんと業績不振の打開案もぶちかまし、きちんとまとまっています。
ユアン・マクレガーの「プーのおばかさん」のセリフが優しすぎて心に染みました。