特殊能力対決!
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月30日 13時06分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
タイトルから純粋に頭脳戦を描いた作品かと思い視聴しました。
実際には超能力をもつ人物ふたりの頭脳戦です。
後頭部にキリのようなもので致命傷を与えられる被害者が出る連続殺人。
しかし、その目的や犯人像が見えず、捜査が難航したジョーは、元同僚ので隠居しているジョンに助けを求めます。
ジョンは医師の資格を持っているのですが、もうひとつ特殊な能力が。
物や人にふれると、それの過去や未来が見えるんですよね。
このジョンが幻視するシーンの映像がとても美しく、時にはユニークな手法が用いられています。
ちょっと「シャイニング」っぽいかな。
ジョンを演じるのはアンソニー・ホプキンス氏。
「羊たちの沈黙」でレクター博士を演じた方ですね。
キャラクター性が若干かぶるので、違和感が出るかも……と思いましたが杞憂でした。
アンソニー氏の知性的な雰囲気が物語に合っています。
ただ、ひとつだけどうしても指摘しておきたい点が。
作中、HIVに感染していた女性がバスタブで死んでいるシーンがあります。
そこでジョンは「水に触れてはいけない」といい、実際にバスタブのお湯からHIVのウイルスが検出されます。
しかし、HUVキャリアの方が浸かったお湯に触れても感染はしません。
全体的にいいだけに、この部分の致命的な粗さが惜しいです。
ストーリーも面白く楽しんで観ることができました。
ジョンの能力を持っているが故の悲しみの表現も良かったです。