30年越しの「朝」
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			 2021年7月20日 22時38分
			
				
				役立ち度:0人
			
		
		
			総合評価:
							
							
							
							
							
						4.0
		
		
		
			嗜眠性脳炎からパーキンソン様の症状が出て長い患者と、それに立ち向かう医師の物語です。
脳炎は1920年代に流行したもので、医師・セイヤーが病院に着任したのはそれから30年後。
彼はL-ドーパの可能性に賭け、見事に成功。
レナードは30年ぶりに目覚めるシーンは静かで優しいです。
セイヤー医師を演じるのはロビン・ウィリアムズ氏。
この優しさと悲哀を兼ね備えた佇まいは流石です。
もし、私が今日寝て、明日目覚めたら30年経っていたとき。
どれほどの衝撃を受けるでしょうか。
それを思うと、彼らの「目覚め」に喜びと悲しみも感じます。
L-ドーパが起こした「朝」はやがて暮れていきます。
この時のレナードの不安や怒り、そして誰かの役に立ちたいという思いが切ないです。
なにより素晴らしいのは、これまで患者を「人」として見ていなかった看護師たちが変わっていくところでしょうか。
奇跡の後の看護師の変化も見どころです。
映画の最後に、物語のその後も書かれています。
ここはちょっとぐっとくるものがありました。