1967当時の日本文化を知る意味での資料的映画。
2021年2月28日 23時40分
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総合評価:
3.0
世界的に有名なスパイの一角で現在でも根強い人気を誇り、今年で6代目を迎えているイギリス情報部MI6諜報員「007」ジェームズ・ボンド。
そのボンドが日本で巻き起こる事件の裏に暗躍する秘密組織「スペクター」の陰謀を追うというのが大まかなストーリー。ダニエル・クレイグ版「スペクター」で登場する首領ブロフェルドが顔出しで初めて登場する作品として有名。
世代的にはショーン・コネリーではなく5代目のピアース・ブロスナンですが、初代はまあ男臭さと冷酷さがにじみ出ていると感じたのがシリーズ全体通してのコネリー最終作「ネバ―セイ・ネバーアゲイン」までの印象。
加えて、その時代の流行や文化を見返す教科書みたいな感じ。ストーリーはブロスナン・クレイグ版で慣れたリアリティの視点で見ると所々で「そんなことあるかよww」といい意味で笑えます。
昔の映像技術とを比べるのは野暮ですけど頭の中をまずカラにして見るとクラシックギャグ映画の部分が出てきます。
<笑える部分>
・監督・または制作陣の間違った日本知識:これに尽きる。
法治国家の日本では銃刀法で禁止されているはずなのに、街中で堂々と機関銃をぶっ放す敵。(それを言う、ほとんどのVシネがこれになりますがww)
・ボンドが日系外国人として日本に潜入して、その過程で日本人諜報員と偽装結婚する流れだけど、顔の彫りがすごいコネリーがどう見ても日系人に見えない。
・丹波哲郎演じるタイガー田中が長である秘密組織の訓練場がギャグとして見ると笑えてしまう。(剣道・柔道の間違った知識はロジャー・ムーア「ムーンレイカー」でも似たような部分あり。)
首領役であるドナルド・プレザンスは刑事コロンボで顔を知っていたから個人的には好きな悪役の一人でした。
何より自分が生まれていないころの日本がどのように世界に映っていたのか見ることもできたし、資料的な意味で☆3にしました。