草むらが怖くなる
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月29日 12時44分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
人の背より高い草むらが舞台の作品です。
今調べたところスティーヴン•キング原作とのことで、本作の不気味な不条理感に納得。
ある事情で草むらが広がる道を車で移動していたカルとベッキー。
ベッキーは望まれない妊娠をしていました。
つわりで一旦停車していたところ、草むらから少年の助けを求める声が聞こえます。
ここからが怖い。
少年を探しても、声は聞こえるのに見つからない。
そしてはぐれてしまう、カルとベッキー。
お互いの声は聞こえるものの、その時々によって聞こえる方向が変わるというのがなんとも不気味です。
ジャンプして互いの位置を確かめ、もう一度ジャンプすると位置が変わってるシーンは気味が悪くてなかなかいい感じ。
助けを求めていた少年・トービンが全ての元凶で恐ろしい存在なのかなと思ったら違うんですよね。
初めはなんとも気味の悪い登場の仕方をするのですが、物語が進むにつれ、彼自身も被害者であることが分かります。
なぞの黒い岩は結局なんだったのか。
どこかカルト宗教を思わせる名前の「救世主黒い岩の教会」が絡んでいるのでしょうが、作中では少し説明がある程度です。
日本ではなかなかない背の高い草むら。
馴染みがないだけに不気味さが余計に伝わってくる作品でした。