しみじみとした群像劇
2021年1月20日 11時18分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
鎌倉の自然と落ち着いた街並みの中で展開する物語で、まずはその風景の美しさと広瀬すず・綾瀬はるか等の存在感のある女優さんの姿にうっとりします。
しかし、この映画の素晴らしさはそれだけではなく、個性豊かな4人姉妹のそれぞれの関係性がきめ細やかに描かれていることで、しみじみとした共感を呼びます。
また、4人姉妹を取り巻く親・伯母などの親戚、近所の食堂のおじさんおばさん、仕事上の仲間、恋人など様々な人々の人生が微妙に絡み合ってそれぞれに味わい深い物語を織りなしています。
少しだけ難を言うなら、もともとの原作マンガにあったエピソードが中途半端に入っているために、マンガを読んでいない人にはちょっとわかりにくいんじゃないかな、という部分もあったこと。
一方、原作ファンとしてはもっといろいろなエピソードがあったのに、という思いがなくもないのですが、映画という箱の中にこれ以上詰め込むとまとまりがなくなってしまうのかもしれません。味わいを保ちつつ原作を大切にする難しさを感じます。