ハチドリは見ていた
2021年1月12日 16時54分
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総合評価:
5.0
腕っぷしの強い役が多いジェイソン・ステイサムですがこの作品の彼(ジョゼフ)はいつもと違います。冒頭ではチンピラにボコられ「どうした?」と心配になるぐらいの落ちぶれよう、そして恋に不器用な男も演じています。
アフガニスタンでの出来事、偶然忍び込んだ家で得た「もう1人の自分」、修道女クリスティナとの恋の予感、そして闇の社会での台頭と復讐。様々な要素があるものの物語が後半に進むにつれジョゼフとクリスティナの贖罪がメインであることがわかります。ひとつだけ残念なのはホームレス時代のジョゼフが心を開いていた同じくホームレスの少女イザベルとの関係性があまり描かれていなくてジョゼフが復讐の鬼になる熱量とのバランスが成り立っていないように感じました。
ポーランド出身のアガタ・ブセクが演じるクリスティナは、普段の地味な姿からは想像できないぐらい真っ赤なドレスが似合っていて、お酒に酔ってしまうシーンも可愛らしいです。クリスティナの細やかな夢が憧れのバレリーナの公演を見ることってエピソードも素敵でした。
ジェイソンの新たな面を発見できるこの映画はおすすめです。切ないけど。