アイツにさえ出逢わなかったら…
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月16日 10時55分
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総合評価:
5.0
映画を観終わった時”バック・トゥ・ブラック”が、脳内再生されて「もう二度と彼女の歌声を聞くことはないんだ」とエンドロールから目を背けてしまいました。
”Rehabリハブ ”でブレイクしたエイミー・ワインハウス。
この曲のタイトルのように、彼女の人生は麻薬と酒、そして歌で彩られた、と思っていましたが…。
一途な彼女が、出逢ってしまったブレイク。
彼女が苦しい思いをすると、1stアルバム「フランク」の曲より、更にパワフルで悲恋な名曲たちが生まれたのだ、と改めて知りました。
情報や写真として知っていたファンにとっては、映像で彼女のプライベートを見せられるのは、とても苦しく悲しいものでした。
モニターに映った動く彼女と、彼女の生活、そして父親も含め、旦那との人間関係を知ると、耐えられず、一回停止してしまいました。
グラミー賞を受賞した瞬間の顔、憧れのシンガーとの共演、どこまで人がいるのか分からない場所のステージで歌う姿。
この映画で知った、唯一無二なシンガーソングライターのエイミー・ワインハウスは、乙女心に正直で、繊細過ぎる1人の女性だったのだ、と知りました。
頬がふっくらして恥ずかしそうに笑う、幼い表情のエイミーの腕には、まだタトゥーがない。
そんな彼女とブレイク、父親が映ると、悲しく、怒りすら覚えました。
”Rehabリハブ”のPV、まだふっくらしていたな、と思い出し、より一層、悲しさが募りました。
それほど、このドキュメンタリーは彼女の歌声に魅了されたファンにとっては、エイミーの歌のように、悲しく辛いものでした。もう観られない。