そうきたか~と思いました
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年12月29日 14時00分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
ある飛行機事故。そしてその事故の生存者のカウンセリングを担当するとになったクレアが主人公の物語です。
グループカウンセリングを行うことになります。
なかでも「少しハイ」なエリックの言動に戸惑いつつもカウンセリングを進めていくクレア。
ある時からカウンセリングくるメンバーが少しずつ減っていきます。
それを会社側の陰謀かとクレアは考えます。
しかし、その「いなくなった」ということにこそ意味があるのです。
ずばりのネタバレなしには書きにくいので書いてしまいますが、クレアもまたその事故の「犠牲者」です。
いなくなった人々もまた「犠牲者」。
つまり死者です。
その事故では生存者はいなかった。死を受け入れた者がカウンセリングから去っていったんですよね。
クレアはエリックの近くの席に座っていました。
エリックに心を惹かれていっていたのももしかしたら生前の記憶が作用していたものなのかもしれません。
「死んだことを受け入れる」
それは誰も体験したことがないことです。
なので、それがどれほどの決断かは想像するしかありません。
しかし「エリック」という支えをもってステップを踏み出したクレアの勇気には少し切なさと感動を覚えました。