過去を引きずる男と、傷を受け入れて前を向いている女のラブストーリー。
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年12月25日 09時21分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
パットとティファニーのラブストーリーですが、ちょっと違います。
ママがパットを病院に迎えに来るオープニング。何の病気かと思ったら、精神疾患。映画になっても、本が出版されても、他の人からの理解がなく、差別される辛い病気です。
そんなパットは、浮気した妻ニッキーに会いに行こうとしますが、ある事件があって彼女のに近付いたら逮捕されてしまう現実を受け入れられません。浮気した妻とよりを戻したい、前とは変わった(中身が)自分を見て欲しい!ずっとその想いは続きます。
切ないのですが、親友のロニーの紹介で手氏ファニーと半ば強引に会わされます。
この作品でアカデミー賞を獲ったジェファー・ローレンスですが、この作品、他の作品も観てなかったので、どんな女優なのか知りませんでした。若いのに演技派で驚きました。彼女も辛い過去を抱いて、生きています。
「あなたは過去の自分を許せてる?今の自分に胸を張れる?誇れる?」
出会いからビンタが飛び出した2人ですが、人と普通に接するのが苦手な彼女が、パットと仲良くしたい子供のような行動は可愛いです。パットは、ニッキーのことで頭が一杯なので、理解出来ていませんが。
ステファニーは言い訳しながらも、あることに誘います。
そこから、パットの生活や考え方が少しずつ少しずつ変わっていく様子には、ジーンと来ました。
パットのパパの理解しようとしない態度や言動、自分のことを棚に上げているのには、ドン引きでした。不器用といえども、ママに頼りすぎ。ママの理解や家族への愛は深く、パットに寄り添っているからです。
見た目では、分からない精神疾患の理解の無さも、辛さも上手く描かれたラブストーリーです。