地味っぽいけれど、かなりいいです。
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年12月22日 16時42分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
彩度の低いパッケージのため、地味に見えますが意外な名作です。
個人的にはここ最近見た中でもかなり上位に入ります。
ある小屋に導かれるように集まった男女3人。
まったく関係ない3人でしたが、そもそも「目指していた場所」自体が全く違うことが分かります。
それらは全くかけ離れた場所で、そんな彼らが出会うはずもないくらい。
会話を続けるうち、生きている時代すら違うことが判明してからが面白いです。
そこまでで話していた会話で微妙なズレがあったのが、そこで結びつくのです。
そして、全く繋がりがないと思われた3人の人間関係。
そこにも実はかなり濃密な関係があったことも判明していきます。
舞台は主に山小屋で、登場人物も少なく、明らかに低予算の映画であると分かります。
しかし、それでも面白い作品を作るのは素晴らしいことだと思います。
それぞれが互いに助け合って終着したその後の世界。
物語冒頭で強盗していた女の子が、立ち振る舞いも全く変わったのがいい感じです。
強盗に遭ったあのお店は、人生のリセットを司る場所なのかなと思いました。