テーマはいいですが、演出がいまいち
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月19日 11時42分
役立ち度:0人
総合評価:
3.0
主人公・橙花が、久しぶりに離島である実家に帰ってみたら家族の状況が大変身、という作品です。
父親がいきなりスカートを着ている滑稽さにちょっと笑えました。
しかも男性と結婚するという。
設定自体は非常に面白いのですが、描き方がいまひとつでした。
まず、父親は亡き妻の服を着ることを選択したのが物語のきっかけ。
しかし、その服がなんとも古いデザインなのです。
3回忌とのことですから、さほど昔のものではないはず。
なのになんとも昭和スタイルな服なのです。
男性と結婚するわけですがゲイというわけではなく、互いの思惑が一致しただけ、というか愛はないんですよね。
少なくともLGBTを描いた作品ではありませんし、多様性を描いた作品としては少しすべっている印象。
また、食事シーンがクチャクチャと汚い感じなのが不快でした。
父、母、子という家族の構成。
そのあり方とはなんなのか、という問いかけに対してはいい作品です。
しかし、演出が全体的にすべってしまったのが惜しいです。