ひたすらに絶望
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年9月4日 21時23分
役立ち度:0人
総合評価:
3.0
一言で表現するなら「絶望しかない」です。
まともな人物が全くいないんですよね。
東京から雪国へと引っ越してきた春花は、壮絶ないじめにあいます。
その果てに家が放火され、家族が殺されてしまい……。
唯一生き残った妹も、絶望的な状態になります。
そして始まる春花の復讐。
しかし、その姿には悲しみしか感じません。
痛々しすぎるんですよね。
この作品は漫画が原作。私は漫画を先に読みました。
映画を観ていて気付いたのですが、この作品の独特の閉塞感は原作を知らないと分からないのではないかと思いました。
春花のクラスメイトや教師がなぜあれほどまでに病んでいるのか、というのは初見ではつかみにくいかもしれません。
作品の中で一番奇怪な演技をしているのが流美役の子なのですが、原作の世界観を一番汲んでいるのが彼女だと感じました。
恐らく彼女は原作をちゃんと読んで演じていると思います。
ラストのクローバーのシーンは原作のとおりにしてほしかったかなぁ。
あれはかなり重要なモチーフなので。
救いようもない、ただ絶望感しか残らない作品ですが、原作を読んだ方にはお勧めかと思います。