泣ける、悲しい
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月11日 12時16分
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総合評価:
5.0
韓国社会における児童虐待の現実を見せつけられました。子供福祉施設で働く主人公は、特に取り柄のない平凡な男性。ある日、事務所に二人の子供が訪れます。小学生の姉と保育園くらいの年齢の幼い弟です。二人とも、幼い頃に母親を亡くし、父親と暮らしていました。しばらくして父親は再婚し、帰りが遅い父親の代わりに家庭で世話をするのは継母になりました。この継母が二人の子供たちを虐待することになります。マンションの隣接階や近隣の住人は暴力に気付いていたにもかかわらず、何も手を打ちません。主人公も、面倒くさがりながら二人の相手をしていましたが、キャリアアップの機会を得て、助けを求める二人のもとを離れることになりました。その間、事件が起こります。これを機に事態が急転。主人公は子供を助けるために必死で周囲に働きかけ、両親に刑罰を科すよう奔走します。韓国では、近年虐待の報告が増加し続けているとのこと。罪のない子供たちの声なき声をどう拾い上げるのか、大人にできることはなんなのか。可哀想な子供達を見て涙が止まりません。悲しいストーリーですが、大人として考えさせられる作品でした。