唯一の証人が落ち武者の幽霊
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月22日 10時57分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
西田敏行演じる六兵衛のキャラクターがとても良いです。
無実の罪を着せられた落ち武者として登場するのですが、フレンドリーであまり悲哀を感じない幽霊なんです。明るくてテレビやレストランにも慣れていて、現代人っぽい言葉遣いをしたり結構わがままだったりするのですが、エミの真面目で少し天然っぽい性格と合っていてとても良いコンビでした。
ちょっと可愛らしい一面があって、でも武士としてのプライドはちゃんと持っている、面白くて魅力的なキャラクターだと思います。西田敏行だからこそこの役の魅力を引き出せたのではないかと思うほどピッタリな役でした。
見えない人が多い中で六兵衛を証言台に立たせ、天国から死んだ愛犬を連れてきたり、かなりめちゃくちゃな裁判映画なんですが、殺人事件の真相は意外でとても面白かったです。笑えるシーンが多いのですが六兵衛の無実の罪やエミの父親とのエピソードもあり、ほろっとくる場面もあります。時間を忘れて鑑賞できました。
周りの俳優陣も豪華でどのキャラクターも濃くて最初から最後まで見ごたえのある映画だと思います。