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「写真の胡散臭さに騙されないで!」 ブラック・スネーク・モーン atchinさんの映画レビュー

ブラック・スネーク・モーン BLACK SNAKE MOAN

写真の胡散臭さに騙されないで!

このレビューにはネタバレが含まれています

2021年1月22日 21時23分 役立ち度:0人
総合評価: 5.0
半裸のクリスティナ・リッチが腰にクサリを巻きつけ、
そのクサリの先をサミュエル・L・ジャクソンがしっかりと握っている。
そしてタイトルが「BLACK SNAKE MOAN(黒いヘビのうめき声?)」。
この表紙を見て胡散臭いと思わない人はいないだろう。
どう見ても怪しい。

ではあらすじは? というと、
「セックス依存症の白人女性レイと、彼女を更正させようと
鎖に繋いで監禁してしまう初老の黒人ブルースマン・ラザラスの
奇妙な心の交流」というもの。
やっぱり、まともな映画ではなさそうだ、ちょっと遠慮するか……
という声が聞こえてきそうだが、しかし、映画というのはホント、
観てみないと何も分からない。
この映画は至極まっとうなヒューマン・ドラマである。

レイは幼い頃のトラウマが原因でセックス依存症となってしまった。
かたやラザラスは弟に妻を寝取られている。
「セックス」絡みの傷をもった二人の人間の再生、
これがこの映画のテーマとなっている。
またレイの恋人ロニーも重度の不安症を抱え、
徴兵されてもすぐ懲戒除隊されてしまう。
ラストは再生に転じたレイが今度はロニーを再生させる事を予感させるように
終わる。あまりに地味に良いラストなんで、思わず笑ってしまった。

ブルースはよく分からないが、歌のシーンは全て良い。
特にラザラスがレイのクサリをはずし、結婚指輪をスライドバーに代えて
ギターを弾き語るシーンが素晴らしい。
サミュエル・L・ジャクソンの歌はもちろん、
クリスティナ・リッチのたたずまいと表情にしびれる。
もちろんライブのシーンもカッコいい。
そして再生のキーワードとなるレイの歌。
歌、というか音楽によって人々が救われていく様子はありがちかもしれないが、
すんなりと心に入っていく。
この映画を観ると、ブルースっていいな、と思えてくる。

同時刻で腕時計のタイマーが鳴るシーンつなぎや
レイが少年を招き入れてしまった後のシーン移行など、
細かい部分もよく考えた演出がされている。

しかしクリスティナ・リッチ、この人はすごい女優だなあと思ってしまう。
この映画のほとんどが下着姿で顔面殴打メイク。役の入り方がすごく、
表情だけを追っていくと、映画の最初の方と最後では全然違う。

良い映画ではあるが子供向きではない。大人だけのお楽しみ、という感じの作品だ。
詳細評価
  • 物語
  • 配役
  • 映像
  • 演出
  • 音楽
イメージワード
  • ・切ない
  • ・かっこいい
  • ・セクシー
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