伏線回収と意外な展開の多いホラー映画
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月27日 14時40分
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総合評価:
3.0
前田敦子さん主演の、団地をテーマにしたホラー映画です。黒い百合が咲き乱れている通常「クロユリ団地」に引っ越してきた主人公は、そこに幽霊が出ると言う噂を知ります。
向かいに老人が住んでいると言うことを知り、介護の学校に通っている主人公は老人の安否が気になり確認しに行くと壁を引っ掻き苦しみもがきながら亡くなっているのを発見します。
老人の助けを求める音に気がつかなかったことで自分を責める主人公に、老人の霊が囁いた「お前、死ぬ」と言うセリフ。最初はもちろん老人が主人公を恨み呪い殺そうとしているのだろうと思い、なんとも迷惑な老人だなと思いながら見ていましたがまさかの老人は主人公を守ろうとしていたという意外な展開。だんだんと主人公に起こった怪奇現象の紐が溶けていく伏線回収はとても見事でした。
ただし、終わり方がもったいないと感じてしまいました。結局何も救いのない終わり方で、ホラー映画としてはこう言う終わり方のものも多いしあえての結末なのだろうとは思いますが、伏線回収がスッキリとした分終わり方のモヤモヤが晴れないなと感じました。ハッピーエンドで終わっても良かったのではないかなと思います。