お金を使って作ったB級ホラーの怪作
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年9月5日 23時05分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
元々B級ホラーが好きな私ですが、これはいいです!
恐らく、このレビューを見にきている人の何割かは前半のぐだっている部分で切って評価を調べている方かと思います。
正直、私自身も前半はいまひとつ退屈に感じました。
ところどころ不穏なシーンが挿入されるのですが、物語についていけない感じがして。
しかし、後半からが面白いのです。特にB級ホラー好きには。
ある一家を襲う「あれ」の正体は原作でよく分かるようです。
田原家の主は「育メン」を装いつつも実は全然なにも分かってなかったことが後半にはいって分かります。
ちょっと違和感はあったんですけどね。
田原家に来る「あれ」は、余りにも強大で恐ろしいものでした。
始めは知り合いのキャバ嬢である女の子がなんとかしようとするのですが、どうにもならず、その姉が登場します。
お姉さんがとにかく凄い人脈を持っているようで。
沖縄のユタと思われる人物たちが登場して「これでいける!」と思ったら、あっという間にやられてしまうシーンは怖いのか、笑っていいのか。
地域住民を避難させ、大規模な祓いの儀式が始まります。
神道、仏教(それも色んな宗派)入り乱れる様は圧巻です。
カプセルホテルらしきところで装束を整える神職の方の姿は笑ってしまいました。
お金かけてB級映画を作ってみました、という感じの映画ですね。(誉めてます)
前半がかなりぐだっているところ、また、原作で描写されているらしいところはなんとかしてほしかったかなぁ。
スタッフロールの音楽も合っていてとてもいいです。
原作はもっと面白いようなので読んでみようと思います。