映像は文句なしに凄い、ダークヒーローヴェノム。
2021年2月20日 22時13分
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総合評価:
3.0
ヴェノムはマーベルのキャラクターで、スパイダーマンの映画にも最強の敵役として出てきました、でもあのヴェノムとはちょっと違います。
この作品のダークヒーローとしてのヴェノムもなかなかパンチが効いてていてとてもカッコいいです。
トム・ハーディが演じる、何をしても、うだつの上がらない男がひょんなことから、闇の力を手に入れて、超人になってしまう。しかし、この作品で特徴的なのが、主人公の中にヴェノム自身の人格がしっかりと存在してるところです、そこが魅力的であり、滑稽で笑える部分でもあります。
映像もフルCGにより、現代の街を舞台にして、所狭しと繰り広げられる戦いの破壊劇は、とても迫力があって疾走感のある闘いのシーン等文句なしに観ていて興奮します。
ただし、ひとつ残念だったのは、この作品のシナリオです。主人公の男の設定などはよいとしても、ヴェノムの行動動機が、今一不明慮に感じました。映像自体はもの凄いのですが、ストーリーを深く理解するためには、全体的に描写不足は否めない感じで、もうすこし、ヴェノムの過去の出来事から、主人公とのつながりの中での心理的変化を丁寧に描いてくれていたら、もっと楽しめたのではないかと思いました。
ヴェノムのキャラ設定は、他の勧善懲悪的なお決まりのヒーローにはないものがあって、とても魅力的に感じたので、余計にその部分が残念に感じました。しかしながら、あまり深く考えすぎず、映像美を楽しむぐらいの気持ちで観れば十分に楽しめる映画だと思います。なんといっても、興行的に成功を収めたことがそれを証明しています。