「暗黒」な女の子たちの物語
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年8月7日 08時54分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
とあるお嬢様学校が舞台のお話です。
その学校でも人気のある女生徒白石いつみが屋上から飛び降りて死亡。
その手にはなぜかスズランの花が。
白石いつみは文学サークルを主宰していました。
その文学サークルは、いつみに選ばれた人物しか入れない特別な場所。
お菓子を作るのが得意な女の子がいたり、それぞれがそれぞれの日々を楽しんでいた、と思われていたのですが……。
実はそれは表向きの顔、というのが本作の内容。
いつみの親友だった小百合がサークルの定例会で各自に物語を書くように指示を出します。
テーマは「いつみの死について」。
各自がそれぞれの物語を朗読し始めるのですが、どこかおかしいのです。
「事実」はひとつだけのはずなのに、それぞれ言うことが違うのです。
そして「犯人」として告発する人物も違います。
その犯人とされる人物に必ず「スズラン」がモチーフとなって登場するのがよかったです。
そして最後に語られる物語。
同じ女性として言えることですが、女子の集団って一見華やかでも中身は意外とドロドロしていたりするんですよね。
奇妙な後味の悪さがいい映画でした。
女の子たちの演技もいいです。