何度も観たくなる作品です。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月5日 18時24分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
「時をかける少女」は、昭和の時代から映画にドラマにと観て来た懐かしい作品ですが、この作品も基本的にはその形は同じと思うのですが、細田守監督によりまた新たな世界観で観られたのも嬉しい点でした。
主人公の真琴はどちらかと言うとボーイッシュで元気な高校生で、気の合った男子とも「恋愛」というより「仲間」意識を重視するあたりは、これから大人になって行く手前の微妙な年頃が表現されていて、自分の青春時代はどうだったかなぁと思いながら観られて良かった点でもあります。
真琴がタイムリープできる事を発見して、調子に乗って何度も繰り返すコミカルなシーンから、千昭の告白・仲間の事故などと物語が徐々に大変な方向へと進んで行くので、どんどん引き込まれて行きました。
また、細田監督の描く男性が気に入っていて、今回の千昭も秘密めいた部分を持つ青年で、後半に真琴と時間を止めた中でする会話が切なくて、一番印象深いシーンでした。
その2人に起こるタイムリープの仕組みが、真琴がそれを繰り返す中で千昭のタイムリープにも影響を与えて行く設定はなかなか良く考えられているなぁと感心した部分でもあります。