視聴注意。しかし子供に関わる仕事をしている方は必見。
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年9月4日 14時08分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
かなり後味の悪い映画なので視聴には注意が必要です。
ただ、こういった事実があるという意味では、子どもに関わる仕事をしておられる方は観ておくのもいいかと思います。
「大阪2児餓死事件」がモデルの作品。
まだ幼い子どもと乳児を残し、母親はどこかへでかけていってしまいます。
残された子どもはなんとかやっていこうとするのですが、事態を解決するにはまだ幼すぎて助けを求めることもできません。
次第に飢えに苦しむようになるところが観ていて辛かったです。
おもちゃの粘土を食べるほどにまで苦しんでいるんですよね……。
母親がしていたであろう粉ミルクの作り方を見様見真似で作って、下の子に与えたり、自分で飲んだりもしています。
この映画はほとんどBGMがないので、リアルタイムで隠し撮りのカメラで覗いているような気持になって、思わず手を差し伸べたくなります。
乳児の子のほうは早々に亡くなってしまうのですが、上の子は「死んだ」ということを理解できていないのもかわいそう。
置いていくなら、どこか施設の前にでも置いていけばいいのに、と母親に対して腹が立つ想いに駆られました。
ただ、この作品の母親に対して腹を立てるのではなく「こういった事実もある」と踏まえ、それを防ぐにはどうしたらいいのか、と考えるには十分な作品かと思います。
繰り返しになりますが、子どもに関わる仕事をしている方はぜひ見てください。