出演者達の演技力ありきのマンガ原作映画
2021年1月30日 02時25分
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総合評価:
3.0
原作の熱烈なファンとしては、映像化に当たって色々と口を挟みたくなってしまうもの。
映画化を知った時、いちばん引っかかったのがそのキャスティングでした。登場人物のルックス、ミギーの声など、想像していたものとことごとく違う!
特に違和感があったのが田宮良子。深津絵里のような目のくりくりとした美人なんてイメージに合わない、もっとシャープで人間味の無い冷たい顔立ちでなければ、と思っていました。
ところが、前編後編と観続けている内、皆さん全く違和感がなくなってしまったのだから、女優・俳優さんてやっぱり凄い。
それもそのはず、出演者は若手、ベテラン問わず、演技派ばかり。
脇役も、大森南朋、余貴美子、浅野忠信などそうそうたる顔ぶれです。
この手の映画、人選を誤ったら大コケだっただろうな。
そんなハイレベルなキャストの中、私の一押しが浦上を演じた新井浩文。目のイキ方がハンパでなく、この人ほんとに猟奇殺人犯なんじゃ・・・?と、画面越しに目が合うだけで背筋がゾッとしたほど。
原作もそうでしたが、パラサイトによるどんなにエグい殺戮シーンよりも、人間であるこの浦上の方がよっぽど恐ろしく、救いの無い気持ちにさせられます。
世の中、○滅ブームですが・・・、同じ残酷描写の多い作品でも、殺戮シーンのハンパ無さ、テーマの深さにおいてもこれをを上回る名作は存在しないのでは、と思うのです。
それでもやはり、この作品の素晴らしさは是非原作で、と思うので、大健闘したにもかかわらず、映画版は★3つで。
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