ニック・オブ・タイム
元妻の葬儀を終え、娘を連れてL.A.駅に降り立った平凡な税理士ワトソンは、警官を名乗る男女に娘を人質にされ、時間内に女性州知事の暗殺を命じられる。彼は必死に暗殺を回避しようとするのだが、あらゆるところに監視の目が光っていた。時間だけが刻々と過ぎる中、孤立無援のワトソンは、知事の女性秘書の協力を得る。
いきなり娘を人質に取られたリーマンの不運を描く作品です。 90分以内に標的を殺さないと娘が殺されるという理不尽極まりない上に、無茶ぶりもいいところなミッションを課されます。 しかも標的はそこらへんの一般人じゃなく、これから演説をしようとしている女性の知事。 リーマン(ジョニー・デップ)も冴えないリーマンと見せかけて実は特殊訓練を受けた凄腕とかいうでもなく本当に何もできない一般人。 教唆犯が暗殺という失敗が許されないミッションに彼を選んだのかが謎です。 心優しい主人公は周りの人に自分の置かれた情報を教唆犯にバレずに伝え協力を得たり、知事に接触して危機を伝えたり奔走する姿は勇敢というかどこかコメディに見えてしまいます。真面目に面白いことをやっている感じですね。 周りの人もみんな良い人で下手したら怪我したり命を取られるかもしれないのにやたら協力的。違和感を感じつつもその心意気は嫌悪しませんし、ミッション中なのになんかほっこりしてしまいます。 終盤のクライマックスでもグダグダになり、本来銃が出てこないような会場で抜き身の人がやたらいるという不思議な状況に・・・と脚本の未熟さ破綻が見受けられます。 ただ、そこをご愛嬌、新しいコメディの一つの形と捉えればこの作品はそんな悪い作品じゃありません。
このレビューにはネタバレが含まれています
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